ブルームーン


私はちょっと恥ずかしくなった。かわいいなんて言われ慣れてるのに。


「ちょっと待ってよ!謙ちゃん!」

と声が聞こえる。

「ごめん、お待たせ」

と柴野くんが言う。


「待たせちゃった⁉︎ごめん!」
「だから急げって言ったのに」

夫婦漫才のような2人に胸がチクッ痛くなった。


ちょっと、と染谷さんが私を手招きする。

「るなちゃん浴衣すごい似合ってる!」
「ありがとう」
「あのさ、連絡先交換しよ!るなちゃんと仲良くなりたい!」

ちょっと複雑な気持ちになったけど、染谷さんに悪意はないから、
「……いいよ」
と答える。


「やった!ありがと!……あと、ね」


今度はモジモジとしだす彼女。


「なに?」