7月27日

日曜日だけどぼくは早起きをした

ばあちゃんの家で花火をする日だ
朝からわくわくした
さちはタンスからゆかたをだして
鏡の前で着ていた

さちもうれしそうだった

だけど10時をすぎても
母さんが起きてこなかった

「きっと疲れているんだよ」
ぼくもさちもがまんして待った
11時になった時
母さんはボサボサのかみの毛で
起きてきた
「母さん!何時出発?」
ぼくはすかさず聞いた

「達也、母さん頭が痛くてね
悪いけど、さちとふたりで
行ってきなさい」
テーブルにお金をおくと
母さんは部屋にもどった

ふたりで電車にのるのは
はじめてだ
ぼくはドキドキした
さちはゆかたが着れなくて
しょげていた
ちょっとかわいそうだった


7月28日

きのう、ばあちゃんがおこづかいを
くれた

帰りに駅のデパートに立ちよった
ぼくはゲームがほしかった
お店に入るとわくわくした

あっヤバイ!
ヤスがいた
ぼくはとっさにかくれた

胸がドキドキした

うわばき事件いらい
ヤスとは話さなくなった

ヤスもゲームを買っていた
ヤスが帰ってから
ぼくもヤスと同じゲームを買った

屋上にいくと、ゲッまたヤスがいた
ヤスの弟とおばさんもいた

「お兄ちゃん、ソフトクリーム
食べようよ」
さちが何度も言ったけど
ぼくは帰ることにした
「母さんがいれば食べたのに」

ちょっとくやしかった

「ごめんな、さち」

ぼくは心の中であやまった

ばあちゃんの家のごちそうも
さちとふたりだと多すぎた