大量のプリントを広げて、一人一人に配るために資料をまとめていった。


今年は一年生が20人も入ったから、プリントの数もすごい。

黙々と作業を進めていく。



キーンコーンカーンコーン…



授業の終わりを告げるチャイム。


もうこんな時間か…

まだまだプリントは大量にある。

もうちょっとやっていこうかな。


そう思った時だった。



ガチャッ…

ゆっくりと部室のドアが開いた。


そこに立っていた人は…


「由美…」


紛れも無い、由美の姿。


「か…和明…」


驚いた様子で俺の目を見つめた。