俺達の笑顔

「ねぇねぇ、そろそろ一人暮らししようと思ってるんだけど…」


由美が俺の服の裾を掴みながら聞いてきた。

思わずその手を握りそうになった。

ちょっと触られただけで爆走する俺は史上最強に変態だ…


「友達の家出るの?」

「うん」


親から虐待を受けてきた由美。

一年生の秋に親から頭を強打され、ヤバイと思った由美は街に飛び出した。

たまたま中学の時からの親友に街で遭遇し、そのまま友達の胸に倒れ込んでしまった。

病院に運ばれた由美の事情を知った親友は、一人暮らししてるから一緒に住もうと言ってくれて、それから由美は親友の家に住んでいる。