「私は笑って頷くしかできなかった。彼から「お前の話って何?」そう聞かれるのが怖かった…。だから私…これから友達として色々相談してね。とか心にもないことたくさん言って誤魔化した…。私の話題に触れさせないように」
ただただ実瑚の話に耳を傾ける。
「瑠美音には付き合ってるなんて言ったけど…たんなる強がり。ウソなの。」
私にウソついてたんだ。
私は実瑚が私だけにウソをついたということがショックだった。
顔には出さなかったけど。
「みんなから付き合ってるとか騒がれるの嬉しかった。でもその反面悲しかった。私が彼といつも居たのは…友達として。瑠美音のこととかの相談に乗ったりしてたから…私を恋愛対象として見てなくてもそばに居たかった…それに好きな人の恋だし応援したかった。」
『実瑚…もう分かったから。話さなくていいよ?』
だいたいすべてがわかった私は涙を流しながら話す実瑚にそう言った。
実瑚は黙って頷いた。
そして次の日から
実瑚は変わった。
無理矢理私と谷元君をくっつけようと強引な行動をとるようになった。


