だから、早く新しいパートナーを見つけたいって思うんだけど、そもそも地味でなんの取り柄もないわたしと積極的にペアになりたい人なんて、いるわけがないんだ。
 いや、それ以上に問題なのは、わたし自身、由井くん以外のパートナーがほしいなんて全然思ってないってこと。
「だったら、わたしも普通科に行こうかな」
 1人でランチを食べながら、そんな言葉が口からこぼれ落ちた。

 ……あれっ? わたし今、いいこと言ったんじゃない?

 そうだよ。そうすればいいんだ!
 なんで今までそんな簡単なことに気付かなかったんだろう。
 普通科で、結婚科の子たちの観察をする。それで十分じゃない。
 そしたら、また由井くんと同じクラスになれるかもしれないし、このまま友だちでいられるかもしれない。
 それに、創作の相談に乗ってもらったり、ウワサ話でまた盛りあがれるかも!?
 そうだ。そうしよう。

 そう決心したら、なんだか心が急に軽くなった。