「京都だー、みやこって感じだね?」

「はいはい」


私のバカさっぷりに呆れながらも笑ってくれる彼
心広すぎる


「今の時間的にいえばみんなはーっと」

「あ、しおり閉じていれといて」

「···えっと、なんで?」


パラパラとめくって行動の確認をしようとしたら止められた
彼をみやげるとにやっと笑っている

「せっかく俺らだけなんだから2人で回ろう。合流はそれからでも遅くない」



最高すぎるよ、拓海
自信満々に言いきった彼はそのためのパーカーだしなとも付け加える


「このパーカーって京都が寒いから着てこいってこのなのかと思ってた」

「まぁそれもある」


とりあえず行くぞと駅から離れる
みんなは王道の金閣寺・銀閣寺や清水寺とか行ってるのかな
2日目は嵐山に行くからすごく楽しみ


着物に赤い傘をさしたらパシャリと写真を撮っともらうし、渡月橋にも行くの
私はこの2つができれば満足
あとは京都の食べ物を堪能できれば大満足


っといけないいけない
意識を現実に引き戻す
すれ違う人たちが女性かカップルと思わしき男女しかいない