「わぁ……、すごいおしゃれ」
「いいよね、この店」
その発言に一瞬違和感を覚えたけれど、もしかして……
「澄野くん、この店来たことあるの?」
「うん、小さい頃、母さんと一緒にこの店…というか、この繁華街によく来てたから」
へぇ……、どうりでなにかと詳しいわけだ。私はここに来たことないから助かるな…
私がそう思っていると、澄野くんは居心地が悪そうに頭を触る。
「…まあそんな話はここまでにして、どう?いいもの見つかった?」
「え?あ、うん。こんなのどうかな?」
…なんだか無理やり話を終わらされた気がしたけどまあいいや。
私が手に取ったのは一つのテーブルクロス。お値段もお手頃で経費でも大丈夫そうだ。
そのほかにも買いたいものはあるけど、一旦こんな感じでクラスのみんなに許可をとってみることにした。
「へぇ…、じゃあこんなのと合わせてみたら?」
そういって澄野くんが差し出してきたのは落ち着いた配色の小物。
喫茶店のコンセプトにもぴったりだし、丁度いいかも…!
「うん、いい感じ!買ってくるね」
なんだかんだ言って、澄野くんとの買い物。楽しいかも……


