君の笑顔が見たいんだ。



***


「あ、橋本ちゃん、一緒に帰らない?」


「す、澄野くん…」


さっきの集会が終わって、周りが帰ろうとした雰囲気に包まれていた時、澄野くんに声をかけられた。


澄野くんは色んな人に人気だから、そっちと帰るのかと思ってたよ…


てっきり、私はぼっち帰り確定かと。



特に断る理由もない、と思っていたけど…


…澄野くんっていつもなにで帰ってるんだろう。


「えっと…帰る方向とか…」


「ん?多分同じだと思うよ。橋本ちゃんって○○方面でしょ?」

「あ、うん……」


というかなんで知ってるんだ…!


方面が同じだし、もしかしたら家とかが近いのかな……、そう思うようにしとこう。


「んじゃ、行こう。暗くなってきたしさ」


「わ、わかった……」


時計を見ると七時くらいで、もうすぐ完全下校時刻くらい。



私は澄野くんと一緒に帰ることにした。


意外だな…、私みたいな人と一緒に帰るなんて。