「橋本ちゃんはなんで実行委員になったの?」
「えっと、私は……」
まさかそっちの方から話しかけてきてくれるなんて思ってもいなかったから、びっくりしてしまう。
「み、宮野さんに推薦されまして…」
「………彩音かよ」
私が推薦されたことを伝えると、何かをごまかすような表情で呟いた澄野くん。
彩音って………、宮野さんだよね?
な、名前で呼ぶほど親しいのかな。
「あ、あの澄野く———」
「はい!全員揃ってる?」
私の声は、その時教室に入ってきてきた文化祭の担当の先生によってかき消されてしまった。
あっ………、先生来ちゃった…
澄野くんは一瞬気になるような表情でさを向けたが、少し経ったら先生の話に耳を傾けた。
「…よし、はじめましてかな?文化祭担当の立花茉耶です!3年6組担当で、担当教科は英語です」
元気な声でそう言った…立花先生。
若そうだし、親しみやすそうな先生でよかった…
一人でほっ、と安堵の息を漏らす。
「じゃあ今日は………、最初だし、自己紹介でもしとく?」
しとく、って……なんだか、軽そうな先生だな…あはは。