「私、自分の顔がコンプレックスなの。特に下の顔は。」
そう言って俯く。
「話してくれて、ありがとう」
「でも、ずっと自分を守ってるだけじゃ、変わらないよ?」
と言われる。

海くんは優しい。私が自分の意思でマスクを外せるように背中を押してくれているんだ。

「か、海くん、もうちょっとだけ、マスクを外すのは待って欲しい。」
「うん、自分のペースでいいよ」
それじゃあ次は俺の番だね。と言って話してくれる海くん。

「じゃあ俺は、どうしてこんな見た目にしたのかを話そうかな。」
と言ってゆっくり話し出す海くん。