バタバタと走り出して、人体模型がいる理科室から逃げて次は家庭室に着いた。

「危なかったね」

「もう少しであいつにやられる所だった」

扉を閉めて、対抗出来るものがないか探した。家庭室は料理を作ったり、服を作ったりするところなので、フライパンやメジャーが置いてある。

「これ武器になる」

とりあえずこの二つを持って探索する。すると、もう一つ良いのがあった。

「パイがあるじゃん」

「これをぶつけてやればいいよ」

冷蔵庫にクラス会で使うはずだったパイ投げ用のパイが10個置かれていた。顔面にぶつければ息が詰まりそうな量がのっている。

「お腹空かない?」

「食べちゃおっか」

ポーチに入っていたチョコレートバーを出して、パイに付けて食べた。

「またあいつが襲って来ないか体力付けとかなきゃ」

「どうやったら人体模型がいなくなるか考えなきゃいけないね」