まず、人体模型が見なさそうな机に隠れて、身を隠した。地震にあったように怯えるみなみ。

「静かに」

星輝は、しのポーズをしてみなみをなだめた。ガタガタガタと人体模型が姿を探す。

「見つけたぞ」

机をどかされたみなみは、声をあげて逃げ回る。

「きゃあ」

「教台に隠れて」

先生がいつも出席をとる所にみなみは滑り込んで隠れる。星輝も隠れて、二人で人体模型が来ないか足音を聞いた。ガタガタと歩きながら人体模型はつぶやいた。

「問一、いま自分は何をしている」

「問ニ、いま自分は何を考えてる」

「問三、いま自分はどこに隠れている」

恐ろしく低い声でみなみ達を震え上がらせた。まさか、この問に答えるわけもないので、黙って息をのんだ。

足が痺れたみなみは、

「ちょっと」

と言った途端に教台は動いてしまって、人体模型に見つかってしまった。

「みぃつけた…」