教室の中に入ると人体模型があって、その隣にフナの解剖図が貼ってある。

「きゃあっ」

魚嫌いのせいか、解剖図を見て怖がって驚いてしまうみなみ。人体模型そっちのけである。

「怖かった?これくらい料理屋で見れんじゃねぇ」

ポスターを見て頭をかく星輝。

「内臓を見るのが嫌なの、なんか怖くて」

そそくさと星輝のところに寄り添ってため息をつく。落ち着いたところで辺りを見回した。

「何か灯りみたいなものないかな」

「探してみる」

戸棚を順番に見ていって、何かないか探す。教本ばかりで何もなかったが、ひとついいものがあった。

「アルコールランプあった」

隣にあったマッチを取り出して、アルコールランプに火をつけた。

「あったかい」

アルコールランプの火を見てると、気持ちがほっこりしてきて急に眠気がきた。隣のみなみに寄りかかる星輝。