大きな音が聞こえて目が覚めた。何かと思ったら学校のチャイムの音が鳴り響いていたのだ。

「目が覚めた?」

永森星輝が中島みなみに声をかけられて身体を起こした。

何故か今まで床で眠っている。

クラス会のパーティーをしていたはずが煙と共に姿を消してしまった。

「きっとパーティーの余興だ」

星輝は冷や汗をふいて、教室の扉を開いた。

「誰もいない…」

今までいた同級生達がどこにもおらず、寒い空気だけが漂っていた。

「みんなが来るまで待っていようか」

「いいよ、もう出てって原因を探そう」

みなみには心あたりがあった。実は星輝と一緒にデートがしたいとずっと考えていた。

そう夢見てる間に煙に巻かれて消えてしまった。あっけなく叶いそうな夢にみなみはちょっと心臓がドキドキし始めた。