「嬉しい……! とても楽しみですわ!」

「それは良かった。ラルカならそう言ってくれるんじゃないかと思ったんです」


 ブラントはそう言ってニコリと笑う。心臓がまたもやトクンと鳴った。


(もしかしてこれも、わたくしのため……?)


 心のなかで呟きながら、ラルカはほんのりと首を傾げる。

 ブラントはいつだって、ラルカのことを一番に考えてくれる。

 何が彼女の望みなのか。
 どうしたら喜ぶのか。

 好きなものは。
 願いは。

 これから、どんな風に生きていきたいと考えているのか。


 まるですべてを見透かされているようだとラルカは思う。
 けれど、それがちっとも嫌じゃない。