「お嬢さんを俺にください!」


レーニャがいつも
窓際のドレスを見てたみたいに

俺はカーテンの隙間から外を見てた


今日は雪もなくて地面が乾いてた


レーニャの足跡もない


レーニャ帰れたかな?

ひとりで大丈夫だったかな?



トントン…トントン…



玄関のドアをノックする音で
我に返った



レーニャ!?



レーニャが帰ってきたのかもしれない

鍵は開いてるはず
入ればいいのに…



「レー…」



ドアを開けたら



「おや…ゆうちゃん」



「あ…大家さん…」



「学校は?
今日は、レーニャちゃん来ないから
どーしたかな…と思ってね…」



時計を見たら昼近かった



「学校は…今日は創立記念日で…
レーニャは…帰った…
自分の家に帰るって…」



咄嗟に作った創立記念日



レーニャは…
そっか…帰ったんだ


自分が発した言葉で自分に言い聞かせる



「そーか…レーニャちゃん帰っちゃった
寂しいね
またいつでも遊びに来てって言っといて」



「あ…ん…」



大家さん、ニュース知らないのかな?

ニュース見て偵察に来たのかとも思ったけど
レーニャが優利愛だって気付いてなさそう



レーニャ、無事に帰ったかな?



レーニャ、帰ったんだ

自分の家に帰ったんだ



もぉ会うこともないだろうな…