「お嬢さんを俺にください!」


今日もギターを弾きながらも
レーニャが気になった



レーニャ、大丈夫かな?

寒くないかな?

どこかに行ってしまわないかな?



マスターに頼んで少し早くあがらせてもらった



「寒ー!」



コートのフードをかぶって
バーを出たところで



「あの…スミマセン…」



声を掛けられた



「…はい…」



ショートカットの女性が立ってた


さっき聴いてくれてたお客さん



「今日も良かったです」



「ありがとうございます」



この人
先週も来てくれてた


確かこの前は友達と1番前で



「話せて嬉しいです」



「やー…はー…」



マスターが言ってた俺のファンて
この人かな?



「コレ、よかったら…
クッキーなんですけど
知らない人の手作りとか
気持ち悪いかもしれないですけど
私、お菓子屋さんやってて…
あ、でも気持ち悪かったら捨ててください」



「ありがとうございます
いただきます」



プレゼントとか初めて



「フフ…優しいですね
応援してます
頑張ってください」



「あ…よかったらまた聴きに来てください」



「はい、聴きに行きますね」



ファンて
こーゆーカンジなんだ



自分がギター好きで弾いてるだけで

誰かに聴いてもらいたいとか
誰かにファンになってほしいとか

そんな感情でやってなかったけど



まぁ、悪い気はしない