「お嬢さんを俺にください!」


「優里愛!」



広い玄関にレーニャのお母さんの声が響いた



「ただいま…」



「初詣で陽介さんとはぐれたって
優里愛、もぉ…心配したんだから!」



「ごめんなさい」



俺がコンビニからレーニャを連れて帰ったせいで
またみんなに迷惑掛けた



でも
それだけレーニャと一緒にいたかった

もぉ気持ちはおさえられなかった



ホントは
レーニャを帰したくなかった



「すみません
ご心配お掛けして…」



「あなたが、優里愛を?」



「まじめまして
鈴木 悠哉(すずき ゆうや)です」



「ユーヤは私を助けてくれた人だよ」



レーニャが俺を庇うように言った



「あの時の?ユーヤさん
直接ご挨拶もできなくてごめんなさい
その節は、優里愛を助けてくださって
とても感謝していました
何度お礼を言っても足りないくらい…

それで?
優里愛とあなたは?
まだ何か…」



何か…



ここで、なんて言うのが正解か



「何も…ありません」



言った瞬間
レーニャの視線が俺に移動したのがわかった



レーニャの顔は見れなかった



レーニャにとって何が最善か



俺が出した答え



今日で終わり



それが俺の答えだった



レーニャは高校卒業したら
結婚しなきゃいけない相手がいる



俺がそれを崩すことは
レーニャにとっても家族にとっても
よくないことだと判断した



「ユーヤさん
優里愛を送っていただいて、ありがとう
よかったら、お茶でもどうぞ
主人に連絡してすぐに帰って来てもらうわ」



レーニャの表情はうつむいていて見えなかった



「いえ…俺は…」



「どうぞ、どうぞ…
優里愛、ユーヤさんをリビングに案内して」