「お嬢さんを俺にください!」


アパートに戻ったら
窓際にドレスが掛かってた


昨日レーニャが着てたドレス


レーニャはそれをじっと見てた



「ただいま…」



「あ…おかえりなさい」



俺が帰ってきたことに気付かないくらい



「服まだ乾いてない?」



「うん、まだユーヤの服借りてていい?」



俺が貸したダボダボのスウェット


可愛い♡



「いいよ」



ずっと着てていいよ


乾いたとしても
そのドレスでこの辺歩いたら目立つだろ



帰るのかな?

そりゃ、帰るだろ



ずっと…

ずっとここにいてもいいよ



「食料調達してきた
ここ置いとくから食べたかったら食べて」



「うん、ありがと」



「外で大家さんに会って
野菜使っていいよって言われたけど
俺、料理できないから…」



「そーなんだ
いい大家さんだね」



「俺のこと孫みたいとか言うのに
38歳らしい」



「ハハハ…なにそれ…
私も話してみたいな」



「うん
レーニャのこともかわいがってくれると思う」



その前にレーニャは帰るだろ

帰るよね



レーニャはドレス越しに外を見てた



そのドレスじゃ薄くて寒いよ

だから春までここにいなよ



春が過ぎても
ずっとここにいてよ