「ユーヤ、この前行ったフェス良かったよ」
「やっぱり俺も行けばよかった」
「来年一緒に行こうよ!」
来年か…
来年の夏は
俺はどこで何をしてんだろ
バーのバイトも夏休み中は多めに入ってて
いつもイブキは聴きに来てくれてた
いつも駅方面まで一緒に帰る
海外に行こうとしてることは
まだイブキには言ってない
レーニャにしか話してない
「ユーヤ、夏休みももうすぐ終わるね
楽しい夏休みだった?」
「ずっとバイトしてたな…」
たまにレーニャが来てスイカ食べて…
いつもレーニャが来るの待ってた
バイトしてても
レーニャが来てるんじゃないか…って
気になった
今日も今も
レーニャのこと考えてる
「高校最後の夏休みだったね
私も夏休みほしいな…」
そーいえば…
最近レーニャ来てない
俺とデートしたいって言った日から
レーニャ、あの人とデートしてんのかな?
そりゃするさ
婚約者なんだし
「イブキ、夏休みあったら何すんの?」
「えー、なにしよ
1ヶ月もあったら…そーだな…
とりあえず旅行行きたいかな…
でもやっぱり仕事のことが気になるかも
ハハ…ダメだな
やっぱり休めないや」
「本当に仕事好きだね
あ、好きな事が仕事なんだっけ」
「うん
大好きな人を失ってまで叶えた夢だし…
なんか意地になってるところもあるけどね
あの人より大切!って思わなきゃ
やってられないよ」
「でも後悔してないでしょ」
「んー…うん、してない」
「イブキ、カッコいいね」
「ハハ…
ユーヤに褒められた
なんか照れるね」
大人の女性が照れるって
なんかカワイイ
「俺は、まだ迷ってて…
やりたい事あるって言ったけど
なんか進めなくて…」
バイトはしてるけど
海外に行く準備は何もしてない
具体的に何も考えてない
「ユーヤはまだ若いから、迷いなよ
いろいろ考えて、悩みなよ
…
私もね
あの時は後悔してなかった
…
でも時が経つにつれて
年を取るにつれて
またいろいろ考えてね…」
今一瞬
弱気なイブキが見えた
カレシと別れてまで叶えた夢に
躊躇うイブキ
「夢って叶っても終りじゃないんだね」
「そーだね
あの時に戻りたい気持ちとか…
また先に進みたい気持ちとか…
ずっと夢は続くよ」
「起きても覚めないね
あ、叶ってもまた永遠に続くってこと」
「うん、そーかもね
その喩えいいね!
夢はいくつみてもいんだよ」
「思い通りにならない夢もあるよね
起きたいのに起きれなかったり
逆にもっとみたかったのに目が覚める」
「そーだね
簡単に思い通りにならないのが夢かもね」
叶ってもそーじゃなかったり
叶わないと思うと叶えたいと思う
永遠に夢の中



