ユーヤの部屋はまだ電気がついてなかった
まだ帰ってないか…
クシュン…クシュン…
あのお茶は毎日飲んでるのに
効いてるのかわからない
クシュン…クシュン…
ユーヤも辛いだろうな
ホントに花粉症の人じゃなきゃ
花粉症の人の辛さはわからないよ
陽介にはわからない
わからなくていい
人の気配を感じて顔を上げたら
ユーヤが門から入ってくるのが見えた
「ユーヤ!」
「あー…レーニャ」
「この前言ってたお茶持ってきたの!」
「もしかして、ずっと待ってた?」
「んーん、ずっと大家さんのところにいたよ
今日は大家さんいた
会えて嬉しかった!」
「そーなんだ
大家さんも喜んでただろ」
「うん、いっぱい話した
今度、苺取れるからおいで!って…」
「そっか…」
「ユーヤ、今日もバイトだったの?」
「うん」
「おつかれさま
コレ、お茶ね」
ユーヤにお茶の入った紙袋を渡した
「ありがと」
「ティーカップに入れてお湯を注いで!
あんまり熱くないお湯ね」
「うん、わかった
カップラーメン食べる時に一緒に入れる」
「えー、カップラーメンと合うかな?
あ!ケーキ買ってきたの!
大家さんにも買ってきたんだけど…
私の好きなケーキなんだ」
大家さんとはさっき一緒に食べなかった
それはたぶん
ユーヤと一緒に食べようと思ってたから
「ありがと」
「うん、お茶と一緒に食べてね」
私も一緒に食べたいな…
「レーニャは?」
「ん?」
「大家さんとケーキ食べたの?」
「んーん…私は…」
ユーヤに渡した箱に私のぶんも入ってる
「寄ってかないか…」
「え…?寄って行ってもいいの?」
「レーニャが嫌じゃなければ…
あ、でも門限とかあるなら…」
「嫌じゃない!
門限なんてないよ!」
嫌じゃないのはホント
門限はホントはある



