よりによってなんでコイツとなのよ…

…ほんと、最悪。
気がついたらコイツと理科室にいるとか、ホントにやだ。

「あっ!お前それじゃね!」
野沢が私の右手を指さして言った。
私の右手には、試験管が握られていた。
「やっぱそうじゃん!ったく、センセー場所ぐらい教えて欲しいよな」
「う、うん」

……ちょっと素っ気なかったかな。
まぁいいか。

私たちは試験管を籠に慎重に入れて理科室を後にした。