Cherry Blossoms〜潜入捜査官と天才医師〜

「私はもっともっと殺さなきゃいけないの!社会に不必要なジジイ共や病人はまだまだ山のようにいるんだから!それを邪魔するなら、あんたも死ね!!」

雪はかばんなら折り畳み式のナイフを取り出し、切り掛かってくる。それを避け、桜士は雪に近付き殴りかかるも、桜士の腕は受け止められ、お腹を蹴られてしまう。

(そういえば、彼女を調べた資料の中に保育園から中学まで空手と合気道をしていたと書いてあったな……)

蹴られたお腹がジンジンと痛む。だが、桜士は日本を影から守っている公安警察だ。このような攻撃で怯むほど弱くない。

「申し訳ないが、本気で行かせてもらう!」

構えを取り、桜士は雪に向かって走っていく。何度も拳を振り上げ、時おり足を蹴り拘束できるチャンスを探した。

「死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

雪が振り回したナイフが腕を擦り、桜士の腕から血が流れていく。だが、止血をする暇などこの状況下にはない。雪が再度ナイフを振り回してきたため、桜士は必死で応戦する。