「ここね、私の友達の後輩ちゃんがオープンしたお店。Magic Colorfulっていうんだけどね、ここだけで全身可愛くしてもらえるんだ」
一華さんに言われるがまま、連れられた建物は全体的に白くオシャレな外観。まるで外国の家みたいで、私ひとりだったら絶対に中に入るなんてできない。
かたや夕凪くんは、一華さんの荷物をまとめて自宅に送ってもらうと配送業者まで行ってしまった。
「いらっしゃいませ……あっ、一華さん!」
一華さんの後ろをついてお店の中に入ると、これまたとても可愛らしいお姉さんが出迎えてくれる。
肌が白く綺麗。瞳には透明感。
私とは真逆の清潔感もあり、身が縮こまる思いだ。
そしてオシャレで良い匂いのする可愛い空間に、ソワソワしてしまう。
(場違いにも程があるよ〜……)
「雫、ヤッホー。今日は急にごめんね?」
「いえいえ、全然っ!こういう時のためにこの場所を作りたかったので、お役に立てるなら何よりです」
(わ、声や笑顔まで可愛すぎる……きっとこんな可愛くてオシャレな人が、夕凪くんの隣にいれる人なんだ……)