「はよーっす」
「おはー」
「仁、おはよ」


「おぉ」


2ーAの教室。
自分の席に座った瞬間、いつもの奴らに囲まれた。


「今日遅かったね」


真っ先に口を開いたのは、顔も性格も不良とはかけ離れた爽やかな男、湊人。
湊人とは幼馴染みで、なぜかクラスも離れたことがない。


「なんか〜、ある女子と〜?駅のホームにいたんでしょ!?」


こいつは陸。
外面はかわいい男子で有名だが、裏の顔は相当な悪魔でゲスい。


「…情報はや……」


思わず心の声が漏れた。


しかも何で俺の降りる駅の話じゃねぇのに、もう知ってんだよ…?


「いつもおまえらばっかモテやがって、特に仁!ふざけんなよ!おいっ、ゲンも筋トレなんかしてないで何とか言えよ」


「俺は……女のことはよくわからん」


こっちはバカでうるさい秀則・ヒデと、硬派で体のでかい源太郎・ゲン。大体いつもこの5人で一緒にいる。