「ずっと、考えてたことあって……もう、どう考えてもそうとしか思えなくて……」
それを全員黙って聞いている。
珍しく普段うるさいヒデまでも。
「けど、俺がその選択をすれば、傷つけることになるかもで……」
雛形から話を聞かなかったゲンや陸も、ヒデに話を聞いたのかカメコの事情は大体知っている。
だから自分達に会わせろとは言わなかった。
「それでも、そばにいたいと思う相手ができたら…、お前らだったらどうする?」
もう既に俺のことであいつは相当傷ついてる。
俺と一緒にいればもっと傷つけるかもしれない。
それでも俺は、傷つけてでも、苦しませても、カメコのそばにいたいと思ってしまう。
あいつが望むことは全部叶えたい。
泣いてたら抱きしめたい。
肌に触れたい。触れて触れて、……めちゃくちゃに愛したい。
気づいてしまったら、どんどん欲が溢れ出した。