私たちの笑顔

まだ覚えている、元カレの家。


家に着いて標札を見て思い出した。


あいつ…棚橋っていう名前だったな…


「ごめんくださ〜い!」


先生が玄関を開けて声をかける。

どたばたと聞こえる足音…

現れたのは…元カレ…


「ゆ…由美…?あなたたちは…」


私たちのことを目を見開いて見つめた。


「由美さんの学校で保健室の先生として勤務している長谷川です。こちらは由美さんの大親友のアキさんです」



アキのその時の目がすごく怖かった…

元カレを睨みつけている…

その目に殺意さえ感じた。


「あなたに話があって来ました。あがらせていただけますか?」