私たちの笑顔

「よぉ…」


家に向かって一人で歩いている途中、後ろから声をかけられた。

振り向いたら…


元カレ。

中学一年生の時に付き合ってた、二歳年上の人。

もぅ…名前も忘れた。

なんとなく付き合ったから…


「久しぶりだな、由美…」

「名前忘れちゃった…私の元カレだっけ?」


たしかこいつは体目当てだったんだ。


「そうだよ…もう俺のことなんて覚えてないんか…」


結局こいつも最後には「体をよこせ」。

男ってみんなそうなの?


「ちょっとこい!」


私の手をグイッと引っ張って、走り出した。