私たちの笑顔

私の体を抱き起こして、肩に腕を回してきた。


「そういうこと。俺合コンだなんて知らずに来たから。こいつが俺の彼女」


猫撫で声女は叫びながら店を出ていった。



私はただ…この一連の騒動を第三者の目で見てしまっていた。

自分のことなのに…

自分の不注意で引き起こしたのに…

彼女ではない私が猫撫で声女の行動を制止する理由もなく…

他の女に腕をつかまれている和明に嫉妬することすらできなかった…


「怪我なかったか?」


和明が優しく聞いてきた。


「う…うん…」


あまりにも衝撃が多すぎて、私の頭の中はまだ整理できていない。