私たちの笑顔

「ごめんなさい…ちゃんと払います…」


睨み付けた女の目が怖くて、謝るしかなかった。


「由美ちゃん!どうしたの!?大丈夫!?怪我してない!?」


美香ちゃんが走ってきた。


私がグラスを落としてしまった理由を、美香ちゃんはすぐに察した。


「松田君…」

「み…美香ちゃん…」


呆然とする和明に、キレ気味の美香ちゃん。


「あんた誰?」


発狂している猫撫で声女に近寄って、鋭い目つきで美香ちゃんが聞いた。


「和明の彼女になる人でーす!」


また猫撫で声女が和明の腕に絡み付いて、胸をなすりつけた。