エスカレーション



タカコは先程までのりりか同様、助手席から後部座席に半身を乗り出してはいるが、こわばった顔で無理矢理笑顔を作ろうとするから、その表情はある意味痛ましい。
何しろ、どこまでも”トーシロ”だった訳だ。


”せっかくだ。やってやるか…。この特殊空間の中、タカコだけ最後まで蚊帳の外というのは避けたいしな…”


ここでも咄嗟ながら、オレは更にハードバージョンを仕掛けることにした。


***


オレは、左隣からこちらに抱き付いてきたりりかの両足に、左手と左足を器用にコンビネーションさせながら、彼女を大股開きにしてやった。


「いやーん、奥山さん、恥ずかしいわ!」


彼女は顔をオレの左胸に埋めて、抱き着く両手にはギュッと力が加わった。
高まる心臓の動悸がドクドクと皮膚感覚で伝わってきたよ。


しかし、オレは彼女をスルーしてタカコに言い放ったんだ。


「さあ、タカコさん!上司の女のあられもない痴態をその目によく焼き付けるんだ!ほら、もっと顔を近づけてごらん」


「…」


タカコは今だ素を抜けきることができず、まあ、いわば仕事になっていない。
彼女はとても正視に耐えられないようだったが、この時のオレはバリバリに気分がオンされていたので容赦など皆無だった。


「…りりかさん、タカコさんは上司の指示がないと、あなたの裸体を直視できないようだ。あなたから、いやらしく感じてる自分の痴態をアップで視姦するように言うんだ。いや、お願いしなさい!私のエロ姿をたっぷり見てくださいと!」


この言での最中、オレの目線は前段がタカコ、後段をりりかに向けていた。
その際、オレのカラダに押し付けていたりりかには、その顔を起こし、キツイ命令調で言葉を与えたのだ。


彼女もオレの目をじっと見つめてたよ。
どろんとした、りりかのその目はとても色っぽかった…。


そして彼女に懇願を促すように、左手の指で片方の胸をぎゅっと握りあげてやった。