茉優に直ぐばれてしまい
昼休みに呼びだされて
吐き出さされた。
「まったく、どうして直ぐ言わないの。」
と、怒る茉優に
「うん。ごめん。」
と、謝る。
「沙良。私や凛は、あなたの何?
親友と思っているのは私達だけなの?
夫婦間の事は、私達にはわからない
事もあるけど
沙良の事は、他人事じゃないんだよ。
私達の大切な友達なんだから。
沙良には、幸せになって欲しい。
もちろん、凛にもだけど。」
と、怒りながらも悲しい顔をして
言ってくれる茉優に
「茉優にもね。」
と、返すと
眉間に皺を寄せていた
茉優が笑ってくれた。

それから、話を聞いてもらった。
「私も忙しくて、
早都に寄り添えなかったから。」
と、言うと
「関係ないよ。
沙良は、仕事なんだよ。
異性と遊んでいるわけじゃないよね。
もしも、もしもだよ、沙良に飽きたなら
他の人を好きになったなら
きちんと言わないといけないじゃない?
黙って、こっそり合うなんて
女性にも失礼だし
まして、沙良を苦しめる事になるのは
明白。見つからないと
思ってたのか
悪気がないのか、わからないけど。」
と、茉優は言った。




私は、あの日レストランで
二人を見てから
私達が暮らすマンションへは
帰っていない。
嫌、帰れないと言うのが本音。

あの日から
夥しい数のラインやメール、着信が
早都から。

だけど、全て見ていない。

会社関係は、会社から持たされている
アイフォンがあるしタブレットもあるから。

実は、あの日の事も
パソコンの予約を見て
凛と茉優に相談した。

二人は、こんなになっても
まだ、早都を信じている私を
知っていたから
「「三人で行こう。」」
と、言ってくれた。

「「何があっても
自分達がいるからね。」」
と、言ってくれる二人に

情けない姿しか見せていなくて
申し訳なかったが
「「沙良は、何も悪くない。」」
と、二人は、言ってくれた。

私達は、少し時間を置いて
レストランへと入る

早都と女性を見て
胸が締め付けらた。

そんな私に凛は、手を握り
茉優は、背中に手を当ててくれた。
私は二人に何度も頷き

二人は、先に行き
テーブルに腰かけた。

私は、それを目の端に捉えてから
二人の座る席に行き
声をかけた。

女性の顔は、ちらりとしか
見なかったが
私より随分若い感じがした。
「こんばんは。」
と、声をかけた時
楽しそうに話していた
二人の会話が止まり
申し訳なかった。

早都は、驚きで口が開いていた。
女性は···見なかったが······

私は、これ以上は言葉が出ずに
二人の元へと逃げた。

二人が、多分、私より
辛そうな顔をしていたからか
身体の力がフッと抜けた。