優真は大和を抱えたまま夜の街・歌舞伎町へ足を踏み入れた。煌びやかなその世界は夜を誘う。
「先輩?」
「ん?」
「あらららら!」
野太い声が聞こえ振り返ると濃い目の化粧をした人物が突進もとい、駆け寄ってきていた。
「げっ」
「ゆ・う・まきゅーん!」
ぎりぎりのところでよけて距離をとる。
「なんでよけるのよ!」
「狂気を感じた」
「ひどい!・・あら?」
大事に抱えている大和の存在に気が付いた。
「あらあらあら!!かわいい子!」
「はじめまして、・・・えっと」
「私のことはユキちゃんって呼んでね」
「ユキちゃん、かわいい名前ですね」
「・・・やだ、めちゃくちゃいい子」
「ユキ、今日出勤なのか?」
「えぇそうよ。はっ!まさか優真きゅんの彼女?!」
返事をする前に手に持っていた携帯でどこかに電話を掛ける。
「知り合いですか?」
「知り合い以上ではある」
「知り合い以上?」
「血縁関係はないけど家族みたいなものかな」
「・・・家族」
電話が終わったようでユキが駆け寄ってきた。
「みんなに拡散しておいたわ」
「いや、それ必要ないよね」
「なにいってんのよ、優真きゅん。こんなかわいい子彼女にしといて」
「ユキちゃんは今お帰りなんですか?」
「今から仕事よ」
「今から?」
「そ、夜のお仕事。で、なんで今日はここに来たの?」
「大和が」
「やだ!大和ちゃんっていうの?!かわいい名前じゃない!」
「きけよ」
「失礼、続きをどうぞ」
「大和が」
「やだ!ほんとに優真きゅんが彼女連れてる!」
「やだー!しかも外人さんじゃない!」
全く話が進まない。どうやらユキが先ほど電話した相手達のようだ。
「あら、めちゃくちゃ早いわね」
「みなさんお知り合いですか?」
「みんな私の従業員よ」
とりあえずわらわらと囲まれた優真と大和。そのままもみくちゃにされ気が付けば大和は人形のようにいろんな人に抱え上げられていく。大和はすでにされるがままの状態。
「で、あの子がどうしたの?」
「家が複雑でな、とりあえず今住んでる家も親が用意したやつだから連れ戻される可能性が高い。友人もあの様子だと調べられてるだろうからここに連れてきたってわけ」
「それだけじゃないんでしょ?」
「・・・積極的に連れ戻そうとしてんのは婚約者の方」
「へぇ、婚約者ねぇ・・・・婚約者!?」
「やっと手に入れたのに横からかっさらわれるなんてむかつくだろ?」
優真の言葉にユキは微笑む。確かにここはばれることはないだろう。いざとなった時も入りくんでいて逃げやすい。
「いい男になったのねぇ」
ユキはそう言うともみくちゃにされている大和を救出する。
「大丈夫?この子達あんまり手加減しないから」
「優しい人たちで楽しい職場みたいですね、ユキちゃんのお店」
「大和ちゃん」
「はい」
優真の隣に降ろすと両手を握る。
「本名は幸信っていうの。優真にはいろいろとお世話になってるの」
「・・・お世話に」
「あら、そういう関係じゃないわよ」
「男に興味ない」
「えっ・・・男の人なんですか?」
「ん?」
その発言に思わず全員が大和を見る。大和はてっきり男らしい女性たちと認識をしていたのだ。
「なんてこと!こんなかわいい子みたことないわ!!」
「好きなだけ使ってちょうだい!」
そういって渡されたのはどこかの鍵。それを不思議そうに見る大和に駆け寄る男たちを慌てて優真が抱え上げて離れる。
「油断も隙もねぇな」
「せん・・・・優真先輩」
「・・・今名前」
「付き合っているん・・・ですよね?」
「初々しい・・」
優真は大和から発せられた言葉が頭の中でエコーされる。そんなこととはつゆ知らず渡されたカギを再び不思議そうに大和は眺めていた。
「先輩?」
「ん?」
「あらららら!」
野太い声が聞こえ振り返ると濃い目の化粧をした人物が突進もとい、駆け寄ってきていた。
「げっ」
「ゆ・う・まきゅーん!」
ぎりぎりのところでよけて距離をとる。
「なんでよけるのよ!」
「狂気を感じた」
「ひどい!・・あら?」
大事に抱えている大和の存在に気が付いた。
「あらあらあら!!かわいい子!」
「はじめまして、・・・えっと」
「私のことはユキちゃんって呼んでね」
「ユキちゃん、かわいい名前ですね」
「・・・やだ、めちゃくちゃいい子」
「ユキ、今日出勤なのか?」
「えぇそうよ。はっ!まさか優真きゅんの彼女?!」
返事をする前に手に持っていた携帯でどこかに電話を掛ける。
「知り合いですか?」
「知り合い以上ではある」
「知り合い以上?」
「血縁関係はないけど家族みたいなものかな」
「・・・家族」
電話が終わったようでユキが駆け寄ってきた。
「みんなに拡散しておいたわ」
「いや、それ必要ないよね」
「なにいってんのよ、優真きゅん。こんなかわいい子彼女にしといて」
「ユキちゃんは今お帰りなんですか?」
「今から仕事よ」
「今から?」
「そ、夜のお仕事。で、なんで今日はここに来たの?」
「大和が」
「やだ!大和ちゃんっていうの?!かわいい名前じゃない!」
「きけよ」
「失礼、続きをどうぞ」
「大和が」
「やだ!ほんとに優真きゅんが彼女連れてる!」
「やだー!しかも外人さんじゃない!」
全く話が進まない。どうやらユキが先ほど電話した相手達のようだ。
「あら、めちゃくちゃ早いわね」
「みなさんお知り合いですか?」
「みんな私の従業員よ」
とりあえずわらわらと囲まれた優真と大和。そのままもみくちゃにされ気が付けば大和は人形のようにいろんな人に抱え上げられていく。大和はすでにされるがままの状態。
「で、あの子がどうしたの?」
「家が複雑でな、とりあえず今住んでる家も親が用意したやつだから連れ戻される可能性が高い。友人もあの様子だと調べられてるだろうからここに連れてきたってわけ」
「それだけじゃないんでしょ?」
「・・・積極的に連れ戻そうとしてんのは婚約者の方」
「へぇ、婚約者ねぇ・・・・婚約者!?」
「やっと手に入れたのに横からかっさらわれるなんてむかつくだろ?」
優真の言葉にユキは微笑む。確かにここはばれることはないだろう。いざとなった時も入りくんでいて逃げやすい。
「いい男になったのねぇ」
ユキはそう言うともみくちゃにされている大和を救出する。
「大丈夫?この子達あんまり手加減しないから」
「優しい人たちで楽しい職場みたいですね、ユキちゃんのお店」
「大和ちゃん」
「はい」
優真の隣に降ろすと両手を握る。
「本名は幸信っていうの。優真にはいろいろとお世話になってるの」
「・・・お世話に」
「あら、そういう関係じゃないわよ」
「男に興味ない」
「えっ・・・男の人なんですか?」
「ん?」
その発言に思わず全員が大和を見る。大和はてっきり男らしい女性たちと認識をしていたのだ。
「なんてこと!こんなかわいい子みたことないわ!!」
「好きなだけ使ってちょうだい!」
そういって渡されたのはどこかの鍵。それを不思議そうに見る大和に駆け寄る男たちを慌てて優真が抱え上げて離れる。
「油断も隙もねぇな」
「せん・・・・優真先輩」
「・・・今名前」
「付き合っているん・・・ですよね?」
「初々しい・・」
優真は大和から発せられた言葉が頭の中でエコーされる。そんなこととはつゆ知らず渡されたカギを再び不思議そうに大和は眺めていた。
