🦝47




リアは屈辱を感じながら又、後悔
しながら遠くなるスミス家を
振り返った。

久々に会ったフローレンスは
18歳になり幼さを
残しながら美しくなっていた。

カールにフローレンスとの復縁を
相談したかったのに
フローレンスもスミス家に居るとは
知らなかった。

それにロレンツオがその事をしり
スミス家に入り浸りとは・・・
それも知らなかった!





「ありがとうハリー」

「いえいえグレース王女
上手く行きました。
シーハンの事良くお耐えになられ
ました。

もう、フローレンスとリア殿下が
再構築など有り得ません。
シーハンも身の程知らずでしたが
上手く手配した雑誌社がバンバン
記事を載せてくれましたので
2人を追い込め良かったです。」
とハリーは満足気に笑った。

そうあの日グレースの誕生日に
リアにこっ酷く振られたグレースが
可哀想で

ハリーはグレースに耳打ちした。

「国の王族様方はグレース王女の
腰入れに賛成しておられます。
わたくし配下の者達もグレース様
こそ、リア殿下に相応しいと皆が
思っておるのです。」

そうハリーはグレースを気に入って
いた、頭が良くてしとやかで
躾を厳しく勉強して来た、その仕草
に何もかもが現れている。

彼女こそホースラデDーレーン国の
国母に相応しい、国民も納得する。

「ありがとうハリー
でも、もう無理だわ
肝心のリア殿下が拒否して
いらっしゃるもの!
それに私・・あのー」

諦めた表情のグレースを何とか
慰めたいと思っていたのも確かだ!
しかしホースラデDレーン国の
男児たる者、二言は無い!

「大丈夫です
私に考えがあるのです。
今は少し町娘が珍しいだけです
必ず、リア殿下と結ばれるよう
計らいます。
わたくしにお任せ下さい‼️
何があろうとジッと耐えて
下さい
私を信じて、良いですね。」


「ちが・・ハリーあのね
・・・

ああ、なんでも無いワ
私貴方だけを信じます。」

グレースは力無く呟いた。

そしてグレースの誕生日パーティ
の時の事を2人は思い出していた。

「今迄待たれたのです
大丈夫です殿下も答えて
下さるでしょう。」

ハリーはグレース王女の顔を目を
見ながら呟いた。

グレースもハリーを見て大きく
うなずいた。



シーハンとの性欲生活は終わりを告げフローレンスとの思いを断ち切っ
たリアの傷心を狙いグレースが
想いを告げて寄り添えばきっと
きっとリアの心はグレースに傾く
とハリーは疑わなかった。


ホースラデDーレーン国は秋を迎えて
いた。夏の暑さを残しながらも
朝夕は過ごしやすくなっていた。

そう、物思いにふける秋🌰


「フウゥゥゥーーーーーーッッ!!!」
長い溜め息がリアの口から飛び出し
た。

「如何なされましたか?」

「別に、何でも無い‼️」


「あ!先程
ボーミグラネトM国より
書状がまいりまして」


リアは気の無いそぶりで
「あぁ何の書状だ?」


「はぁ、こちらでございます。」

ハリーはそばに居た側近の一人
に目配せをすると彼は打ち合わせ
していたように
直ぐに持って来てハリーに手渡した。

「どうぞ」
受け取ったハリーはすぐさま
ソファに項垂れて座るリアの
膝元に座り差し出した。


「ああ、あのグレース王女
からか!」

封筒に紋を見てリアは呟いた。

「そのようでございますね
王女様も相変わらず殿下を
お慕いの御様子で!」



「ああ、o´д`o(無関心)そう!」
気の無い返事はハリーをイラつかせた。


「グレース王女の何が気にいら
ないのです?
美しく、気高くそれでいて
お優しい!」


「じゃあ、ハリーが結婚しろ‼️」


「み、身分が違います!
私には高嶺の花です。
ですが殿下とは本当にお似合いで!」


「ちょっと静かにしてくれ
俺は考え事をしているのだ。」


「ですが殿下、私の話を
聞いて下さいませ!」


「ああ、分かった分かった
あとから聞く!」
リアは天上を見つめゴロンと
ソファーに腕を組んで寝転んだ!

「殿下、御歳31であられます
それに、グレース王女は28歳、
何故、結婚されなかったと
お思いですか?」


リアは眉間にシワを寄せて

「・・・シラネ!」


「殿下をお慕いされる
お気持ちがあり
結婚を避けておられましたん
です。」


「へ?グレースが嫁ら無かったの
って俺のせいみたいに
言うナ」


「は、言え、それは?
違いますが!グレース王女の事を
良く、お考え頂きたく!」



ハリーのしつこさも変だ!

「・・・シーハンを用意したのは
まさか
グレースと結婚させる為か?
俺に色自覚させて色ボケさせて
世間に報道させ
フローレンスの耳に入れるように
仕向けたのか?」


「ウッ」
ハリーの顔から血の気が引いた。



「ハハハッ
確かにハリーは策士だ!
お前を敵に回すと目的の為には
何でもやりそうなヤバイ奴だな!」

リアは目を向いてハリーを見た
そして おどけながら言った。
「あ〜コワイ コワイ!」

ハリーの企みが全部リアに知られて
しまったとハリーは気付いた。
念入りに策をねっていたはずなのに


「ですが殿下
私はこの国の先を思って・・・」


「お前を信じていた。
しかしハリーは我が友ではなく
グレースの下僕に成り下がった
、そうだろう。
グレースが行き遅れないように
グレース、グレースグレースか?
お前な!
グレースに惚れているんだろ!」


「い、いえ、ち、違
私はこの国を思って言って
おるのです。」


「この国の事は俺が考える
口出し無用だ!
俺はお前のコマでは無い!
お前の思うままになるか!」


「いえ、そのような考えは
持ってはおりませぬ。」


「もう良い
私も言い過ぎた!
さがれ!」
リアは呆れた様な口調で言った。


「ですが、グレース王女の
茶会には御出席頂きたく」

ハリーも噛み付くように追い縋る
頭に来たリアは

「お前が行け
どうせ茶会など嘘でマスコミ
入れて、俺とグレースの密会写真
をバラまかせてシーハンとの事を
帳消しにし世間から埋めて行く
作戦か!」


 「・・・グッ」
そう言われてはハリーは何も言え
無くハリーの脳裏にはガックリと
落ち込むグレースの姿が浮かんだ。


「グレース王女の為
茶会に行って貰えませぬか!」


リアはゴロンと寝返りを打って
ハリーに背を向けた。

これがリアの返事なのだとハリーは
部屋を出て行くしかなかった
それでもハリーは諦めない。



「何か、何か手があるはず」
ハリーは、頭をフル回転して
考える。


フッ
リアは残念そうに息を吐く!

何も言え無かったと言う事は
矢張りハリーにしてやられたのか!迂闊だった。
ハリーは男の性を利用して俺と相撲を取ったのだ!上手く乗せられた!

俺はハリーにしてやられたのか?
軽く見られたものだ!
リアの目がギラリと光る、そう
リアは仕返しを思いついた
このままヤラレっぱなしは俺の性にあわない!。



「ハリー出かけるぞ、供を
シロ!」

「え?もう21時を回っ」

「行くぞ!」

リアはハリーを連れて花街へと出かけた。
お育ちの良いおぼっちゃま育ちの
ハリーは目を丸くした。

「何処の店がいいか?選べ」

「いやっあの・・・ココは?」

「心配するな料金は俺が出そう
思いっきり遊ぶぞ、男の遊びだ

ハリー、ココの女と遊ぶのは、
男の甲斐性だ!
料金が発生するから、好きな女が
いても浮気じゃない
ほら、女を選べ!」


「言え、私は•••」


「は?俺とシーハンを出会わせて
フローレンスと別れさせてくれた
お礼をしなくてはならん。
シーハンが40だと知ってたんだ
ろう。」



「どうか、勘弁してください
花街の女は苦手で・・・」

「おっココはどうだ?」


「だ、だから無理です。」

「遠慮するなー」\ドンッ/