世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!

 いとこ達がいないときに遊び相手になってくれたんだ。
 手先が器用で、竹とんぼやじーじの庭でひみつきちをつくってくれた。
 ひみつきちはすぐにばれちゃったけど。
 
 車乗って宿題頑張ったよとか、今度友達と海に行くんだって話したら、あんまり興味なさそうだった。
 その代わり、好きな子いないのとか学校はどうか聞かれた。
 学校の話はいいけど、好きな子の話なんて答えたくない。
 全然興味ないもん。
 なんかいつもの川口の兄ちゃんじゃない。
 そんな変なこと聞いてこないし、変にニコニコしてて怖い。
 
「はく、ここさどこ?」
 妹が声を潜めて聞いてきた。
 信号が赤なので、カーナビを見ようとするが、習ってない漢字ばっかで読めない。
「危ないから、カーナビ見ないでね。ちゃんと座ってねー。1回コンビニ寄ろうか。トイレ行きたいでしょ?」
 信号超えた先にあるコンビニのことだ。
 そういえば全然行ってないやと思い出して、うんと答えた。
 コンビニに着くと、真っ先にトイレに向かう。
 川口さんは車で待ってるって言っていた。
 すいを連れて車に戻ると、川口さんからのど渇いたでしょと、紙コップを渡された。オレンジジュースだ。
 僕とすいの大好物。
 やったーとごくごく飲むとすっきりした。