庄吾の口調がさらに強くなり、子供達は少し怯えた顔して目をそらす。
「しっかり顔見なさい。ゲーム機は返す。知らない人と遊んだらだめっていつも言ってるでしょ? しかもこんな高いの買ってもらってさ、パパとママ知らなかったんだよ。何かあったらどうするんだ! 正直悲しい」
 庄吾の顔が段々赤くなり、悠真が「落ち着いてください」となだめる。
「パパの言うとおりだよ。もし、すいちゃんとはくくんがそのゆいちゃんに何かあったら、じーじもパパもママも悲しくて泣いちゃう。だから素直にゆいちゃんのこと教えてくれると嬉しいな。会うのは我慢しようか」
 悠真の穏やかな口調に子供達は「はい」としょげた声で返した。
「あのね、ゆいちゃんはね……」
 ゆいちゃんとの出会いを話しているうちに、そろそろ迎えの時間が近づいているので、悠真がお出かけの準備しようかと促した。
 素直に子供達が話したおかげで、庄吾の口調も少し穏やかになった。
 買って貰ったゲームは庄吾により、回収された。
 子供達は少し意気消沈気味になったが、悠真がまた今度買ってあげるねと言うと、一気にテンションが上がった。

 川口は予定通り10時に来た。
 しかし庄吾は彼の姿を見て瞠目した。