世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!

 うんうんと丸岡も頷く。
「呉松さん、あなたはキャンキャン怒鳴ってると余計信用されないわ。今やってるのは、人を殴ってるだけ。みんな怖がってる」

 今までそうやって殴ってきたことで、周りを支配してきたのだろう。
 社長が昔っからあんな感じと言っていたから、多分もうあの性格は治らないだろう。
 この支配の裏にどれだけの”被害者”がいるのだろうか。
 あれだけ容赦ない指導していた服部つかさが辞めたり、障害者の子を休職に追い詰めてた”前科”がある以上、このままだと、残っているスタッフ達の士気が下がってしまう。また休職が出ても困る。
 言い方悪いが、ここにいるメンバーは過去に問題起こして、追いやられた人達だ。
 特にアラフォー以上でここに追いやられるのは、かなりの屈辱だと思う。
 その追いやられた人達は出世出来ない代わりに、雑用という仕事を与えて生活の糧を提供している。

『やらかした人も生活の糧が必要だ。誰かが犠牲にならないといけない。たまたま自分達だっただけ』

 いつも社長はそういう。
 でも、呉松結花にいたってはもう無理だ。
 ここのスタッフ達がみんな、彼女に対して限界だと思っている。
 落合は休職、琴平や郡山は怖がっている。
 堀内は表向き何も言わないが、私や社長にはかなり愚痴っている。