男性社員の前で、書類をわざと落としてドジっ子アピールしたり、舌っ足らずなしゃべり方で電話対応、男性スタッフや見学やインターンで来ている男子学生にちょっかいかけ、その度に注意されていた。
 しかし社内で、一部のオッチャンとオバチャン社員が結花の勤務態度の悪さを見逃していた。
結花が上司や先輩に怒られても、可愛さで甘やかされていた。オッチャンとオバチャン社員は、彼女にとって逃げ道のような存在だった。
 そのうち部署内で結花を甘やかす人、厳しくする人で対立するようになった。
彼女の勤務態度の悪さは変わらなかった。
 
 入って1ヶ月後に、PCを管理する部署である情報システム部から指摘されて、注意された。

 発覚したのは結花のSNSの投稿だった。
 時間的に勤務中だと思われること、会社の愚痴を綴っていることを、同僚が上司に報告したから。
 会社では情報システム部が、スタッフ全員のPCの利用や履歴を厳しくチェックしていた。 
 結花はそれを知らずにやっていて、上司から注意されても「履歴見るとかキモっ」と悪態をついた。
 態度があれなので、上司は情報システム部の責任者を呼んで結花と面談になった。