――極めつけは、うちの家族、孫達含む貯金を少額ずつ取って、遊んでいたの。それでパパ活でお小遣い稼ぎ。もううちでは見れないから、息子と離婚して追い出した。

 良輔の口からでる再婚生活は、以前と変わっていなかった。
 結花の再婚相手の家族と良輔は仕事上の付き合いで関わりがある。
 結花の再婚時に良輔は、田先家に「もし彼女の生活態度や言動に対して容赦なく言ってやってください、何かあればご相談に乗ります」と言った。
 田先家から送られる結花の愚痴はしょっちゅうだった。
 良輔はやっぱり性格や生活態度で変わらない以上、追い出されるのは時間の問題だと薄々思っていた。
 結花が追い出されても大丈夫なように、仕事をするように何度も忠告していたが、彼女は無視するどころか”きちんとした”お金の稼ぎ方をしていなかった。
 案の定田先家から「もう無理です」と言われたので、結花は実家の呉松家にいる。

『あのばか妹、また家族のお金くすねてた。しかも、全員。あの家は高校生の娘さんと、中学生の息子さんがいるんだけど、その子達の分もなパクって、ブランド品買いあさってた』

 子供達のお金30万、義理両親のお金50万、家族のお金150万、全部で210万の借金を背負って帰ってきた。
「う、嘘だろ?!」