陽貴とは長年苦楽を共にしてきた仲だ。しかし、最近はこんな癖のある身内を押し付けやがってと、悠真に対する同じ感情を持つようになった。
 陽貴と悠真に結花の勤務態度の悪さをひたすら送り続けている。些細なことでもだ。たとえ、尾澤が頑張ってると言っても、あれこれできてないと愚痴る。
 最初は尾澤の厳しさで結花が自滅しますようにと思っていたが、意外と上手くやっていた。
トラブルメーカーがこの数週間であんなに上手くいくわけないし、根っこは変わらないと思っている。今もどこかで結花が、何かしでかしてくれないかなと願っている。そうだと、あいつはここで働くの無理と捨てられるのに。
「あのねー。君は色々やらかした人なんだから! 強く言われるのは仕方ないでしょ? 《《被害者》》でいようなんて烏滸《おこ》がましい。それでお客様と揉めるなら、いらないんだけど」
 野崎は結花に冷たく切り捨てる。
 結花は顔色を失って言葉がでない。
 いらないと言われた。ここに? 
 他人からここまで突き放されたことなんてある?
 これも私に対する《《因果応報》》なの?
 因果応報なら私は何言われても、されても仕方ないということ? 

 ――お前が今までやってきたことが返ってきてるんだよ。