世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!

 なのにあいつは約束を破りやがった! だからムカつく。倒れやがって! 
「娘さんもそれを見て距離置いたんでしょう。当たり前です。あんなヒステリックで自分本位な母親で、父親は見下されて、我慢している。こんなの思春期の子の教育環境によくないだろ」
「だ、だって、軟弱じゃん! 私のためになら、倒れてまで働けたら本望じゃん!」
 夫を軟弱呼ばわりする結花に尾澤は「じゃぁ、キミはメンタルが軟弱だね」と返す。
「そんなわけない! そんな……」
 泣きじゃくる真似を始める結花に「そういう所だ。強い言葉使って逆に言われたら被害者面する」と追い詰める。
「キミと話していると反吐《へど》が出る。この年齢と喧伝しているお嬢様育ちと見合ってない言動と行動。周りがめんどくさがるのも無理ねーな。そりゃー、みなさん距離置くよ。今までもそうじゃなかったか? それをキミはいじめてるというけど、業務に必要なことはちゃんと教えてもらってるだろ?」
「つ、つ、冷たいじゃん! 私の前では他人行儀なのに、私にはみんな敬語使え使えうるさいのに、他の人はタメ口じゃん! 差別よ! プライベートの話ぐらい混ぜてよ!」
 結花は唾を飲み込んで自分がいかに仲間はずれされてるか(一部除いて)を訴える。楽しくやりたいと。