世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!

 彼女が海外へ行った後、今度は残ってる家族がターゲットになってしまった。彼女の家族は追いかけるように移住した。
 彼女の父は元々親会社で働いていたが、子会社の海外の事業所へ異動した。残った家族連れて。そこは彼女の留学先と一緒の国だ。
「よかったですね」
 結花は胸をなで下ろす。
「だからね、彼女が辞めてから、制服に名前刺繍するのやめたの。後から入った人はいいけど、その前からいる人は、刺繍の上に名前見えないようにゼッケン縫い付けてた。昔は私服そのままだったけど、出勤して着替えるようにしたのも、そのため。依田さんも変な人に絡まれたら嫌でしょ?」
「そうですね。小学校の時、変な人に声かけられたり、追いかけられたりありました。あれ、なかなか解決してくれないんです。逮捕してくれないんです。いくら親がお金積んでも。服装が普通だろうが、そうでなくても、私が悪いになるんです。ゆいちゃんが可愛いからって」
 ポツリとつぶやいた結花の小学校時代。
 それは彼女が自分の家の名前を喧伝してたからではと言いたくなったが抑える。
 もしかしてその反動なのか?
 ヤケクソになって男に好かれる自分をやってるのか?