「小娘の分際で私に指図するなんて、一生無理よ。ひれ伏しなさい。ここで働いてやってるんだから。ブッサイクの癖に調子乗るな。今から死んでよ。目障りだから」
 ドスの効いた声で春日を煽る。彼女は硬直して何も答えられず、座り込んでしまった。
「ゆ、ゆいちゃん?! 何してるの! 鈴ちゃん! 大丈夫?」
 太刀川が春日を介抱するために、大丈夫かと声をかけるが、
「え? 生意気だからお仕置きしただけぇー。小娘の癖に私に色々抜かしてくるからさー。鏡みなよー。自分が偉いと思ってんのぉ?!」
 煽る結花に春日は返事をするのもやり返す気力もない。唇をかみしめて下を向く。
「生意気ってなに? ゆいちゃんは教えてもらう立場でしょ! それに年なんて関係ないわ!」
 味方に注意された結花は感に障ったのか、太刀川にも「うるさいわよ! このババア! ひれ伏せ、社長夫人の前だ」と暴言を吐く。
 結花は女性2人に注意されて無かつっくのか「どうやっていじめ倒そうか」とニヤニヤし始めた。
 よし、スマホで動画撮影して公開処刑でもしようか。
 呉松家のお嬢様であり、依田悠真社長夫人である私にあれこれ言うなんて、立場分かってるの?!
 だから下民は嫌いなのよ。こんな人達と一緒にいるなんて無理。私は格上なのよ!