「あのですね、依田さん。ここは職場です。私は店長なんですよ。立場を弁えてください。私をあだ名で呼ぶのはもっての外です。まして初対面でしょう。メモ用紙はないんですか?」
 名前の呼び方を注意された結花は、口先を尖らせてしぶしぶメモ用紙を取り出した。
 野崎の顔が引き攣る。
 まじこいつなんなんだ……。
「では、今からご案内致します」
 野崎による案内が始まった。