「結花さん、今、ここは職場です。言葉遣いや態度がき店の評価に繋がるのです。きちんとしてください。それにここでは、依田悠真の妻とか呉松家のお嬢様は通用しません。無論、私も容赦なくあなたに厳しくいたします。店長の言う通り、服着替えて仕事に臨んでください」
 結花は頬杖ついて足を組んで話を聞いていた。
 その姿に陽貴は言葉が出なかった。
「先程朝礼でのあなたの話し方や服装見る限り、スタッフからいい顔されてるとは言えません。メモ一つ取らずにずっと男性スタッフばかり見てたでしょう」
 図星つかれて結花は目線を逸らす。
「短時間でそんなのわかるの?! キッショ!」
「ということで、今日から真面目にやってもらいます。あと、ここでは呉松家のお嬢様とか依田社長の妻も通用しません。皆平等に扱いますので。分かったなら、早く着替えて下さい」
 真面目な顔の陽貴に結花ははいとしぶしぶ立ち上がって、更衣室に向かった。
 ではよろしくお願いしますと陽貴は立ち上がって、結花がいないことを確認した。声を潜めて話し始めた。