千雪が強い口調で咎める。それに対して結花は「あの人こわーい、追い出していい」と指さす。
陽貴は舌打ちしたい衝動を抑えて「では本題に入ります」と告げた。
自分の要望が何一つ聞いてもらえないことに気づいたのか、結花は足を組んで頬杖つきながら、視線をベランダ側に向けた。
この様子を千雪が結花に向けてスマホで撮影しているのは気づいていない。
陽貴から結花の態度と言動を撮って欲しいと頼まれた。
千雪としては早くこの場から出たかった。
挨拶はしないわ、名前覚えてないのか、あの人呼ばわりするわ、夫にいちゃつくわ、挙げ句の果てには、来客にお茶の用意手伝えと言われるわ、踏んだり蹴ったりだ。
どこが呉松家のお嬢様だ。
呉松家といえば、この辺りでは昔から権力者の家として有名だ。
とはいえ、それは今となっては昔の話し合いになりつつある。
きちんとしつけされてると思いきゃ、そんな要素なし。
お嬢様ならもう少し人付き合いきちんとしてるもんだと思う。
こんな目の前でいないもん扱いされて、屈辱感を受けに来た訳じゃない。
「あのですね、結花さん。単刀直入に言います――うちの弟と離婚してください」
陽貴は舌打ちしたい衝動を抑えて「では本題に入ります」と告げた。
自分の要望が何一つ聞いてもらえないことに気づいたのか、結花は足を組んで頬杖つきながら、視線をベランダ側に向けた。
この様子を千雪が結花に向けてスマホで撮影しているのは気づいていない。
陽貴から結花の態度と言動を撮って欲しいと頼まれた。
千雪としては早くこの場から出たかった。
挨拶はしないわ、名前覚えてないのか、あの人呼ばわりするわ、夫にいちゃつくわ、挙げ句の果てには、来客にお茶の用意手伝えと言われるわ、踏んだり蹴ったりだ。
どこが呉松家のお嬢様だ。
呉松家といえば、この辺りでは昔から権力者の家として有名だ。
とはいえ、それは今となっては昔の話し合いになりつつある。
きちんとしつけされてると思いきゃ、そんな要素なし。
お嬢様ならもう少し人付き合いきちんとしてるもんだと思う。
こんな目の前でいないもん扱いされて、屈辱感を受けに来た訳じゃない。
「あのですね、結花さん。単刀直入に言います――うちの弟と離婚してください」
