世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!

 陽鞠にとって保坂(ほさか)はまだましの方だった。智景とは違い、満面の笑みで遠回しに嫌味言うタイプだ。そこまでターゲットにされていなかったというのもあるが。
 どうも智景の親も結花のことを知っているらしく、それもあって陽鞠はきつく当たられる。

「ほんと、ちか、きついなー。てかバチが当たったってなに?」
 周りの話を総合すると、母はこの学校で色々やらかしたのかなと思う。
 あの高飛車な性格なら十分ありえる。
 娘である私は否定しない。でもバチが当たったひどい。
 父が倒れたのは無理したから。母のわがままに振り回されて。
 母のことで、娘の私がやいのやいの言われるぐらいなら、コツコツ頑張って証明するしかない。
 その肝心の母は全く連絡取れないし!
 もー腹たって仕方ない!
 陽鞠は頭をかきむしる。
「あれ、珍しいな」
 メッセージアプリの差出人はいとこ叔母だった。
 開いて文面を確認する。写真も送付されている。
 その瞬間スマホをぬいぐるみを抱きかかえるようにして、ベットに仰向けになって倒れた。
 全身に嫌な汗が出る。
 今日塾に行けるメンタルなんてない。いっそのこと休みたいとこだが、欠席の連絡は親の電話じゃないと認められない。
 陽鞠は体をムチをうつようにして、塾に出席した。