胸焼け感吐き気、そして目まいもひどく腰が抜けたようで、とても立ち上がることができない状態で2分弱ほど経過したときのことだった!
個室のドアを背にした彼女は、首から背中にかけて、温もりというか何かの気配を察知したのだが…。

”えっ?…この感覚、背中をさすられてるって感じ…?”

彼女は口を右手で押えながら、しゃがんだ姿勢のまま後ろを振り返った。

する…、であった!
半腰の格好で誰かがそこにいたのだ。
なんとなく光の靄みたいな影ではあるが、それは人に違いないと、ノゾミは瞬時に確信する。

そして、彼女は目線をその半腰の影の顔へと上向けると、彼女の視界には、”その人”が光に包まれた体でぼんやりと映ったのだ!

「うそでしょ…‼」

その光に包まれた…、いや、むしろ自身が発光しているその人は、優しい笑顔でノゾミの背中を擦ってくれていたのだ。

「ギブ様‼来てくれたの?私に会いに…?」

その人は、その素敵な笑顔のままゆっくりうなずいた。

「嬉しい!」

ここでノゾミは便器の前で立ち上がり…、というか飛び跳ねるように、光の中?に飛び込んだ。
次の瞬間、彼女の体はカレの胸の内にすっぽり収まっていた。