だけどやっぱり、簡単に春樹君のことを忘れるのは無理だった。
春樹君が登校するのを窓から見るたび、心臓がぎゅっと締め付けられる。
春樹君の彼女が見えるたび、どうしてわたしがその場所にいないんだって思ってしまう。
本当は見なきゃいいだけなのに、どうしても彼がいないかを探してしまう。
朝のホームルーム、担任は初夏の体育祭や文化祭の話をしだした。
「それで、体育祭では理系クラスは普通科のクラスに混ざることになってる。普通科が6クラスだから、うちも6等分になる。で、まあ、振り分けだが、適当にやっといたから、このあと見ておくように」
そう言って担任は紙を黒板に貼りだした。
わたしの席からだと細かい文字は見えず、自分が何組に行くことになるのかすぐに分からない。
「じゃあ、ホームルーム終わり」
担任が出ていったあと早速黒板に貼られた紙を見に行ことしたら、めいが隠しきれない笑顔で駆け寄って来る。
「るいいいい、わたしたち同じ班で、3組だって」
「3組」
「まあ、どこでも一緒だと思うけど……ああ、でも、もし春樹君と同じだったらるい、辛いよね」
もし春樹君が3組だったら、嬉しいと同時に彼女といる春樹君の姿を見ることになるかもしれないわけで。
「そうかも……」
わたしは心の中で、どうか3組に春樹君たちがいませんように、と祈った。
「まあ、もしいたときは、そのときはわたしがなんとかしてあげるよ」
と、めいはわたしの肩を思いきり叩いた。少し痛かったけれど「ありがとう」とめいの感謝を受けとった。
春樹君が登校するのを窓から見るたび、心臓がぎゅっと締め付けられる。
春樹君の彼女が見えるたび、どうしてわたしがその場所にいないんだって思ってしまう。
本当は見なきゃいいだけなのに、どうしても彼がいないかを探してしまう。
朝のホームルーム、担任は初夏の体育祭や文化祭の話をしだした。
「それで、体育祭では理系クラスは普通科のクラスに混ざることになってる。普通科が6クラスだから、うちも6等分になる。で、まあ、振り分けだが、適当にやっといたから、このあと見ておくように」
そう言って担任は紙を黒板に貼りだした。
わたしの席からだと細かい文字は見えず、自分が何組に行くことになるのかすぐに分からない。
「じゃあ、ホームルーム終わり」
担任が出ていったあと早速黒板に貼られた紙を見に行ことしたら、めいが隠しきれない笑顔で駆け寄って来る。
「るいいいい、わたしたち同じ班で、3組だって」
「3組」
「まあ、どこでも一緒だと思うけど……ああ、でも、もし春樹君と同じだったらるい、辛いよね」
もし春樹君が3組だったら、嬉しいと同時に彼女といる春樹君の姿を見ることになるかもしれないわけで。
「そうかも……」
わたしは心の中で、どうか3組に春樹君たちがいませんように、と祈った。
「まあ、もしいたときは、そのときはわたしがなんとかしてあげるよ」
と、めいはわたしの肩を思いきり叩いた。少し痛かったけれど「ありがとう」とめいの感謝を受けとった。



